伊勢神宮詣を終えて、いよいよ熊野古道を歩きます。
来る前に調べたけど、2月は一番ポピュラーな中辺路を歩く人は少なく、
初心者にはあまりオススメではないようで・・・
それじゃ、伊勢路にしようかな?
私、山より海のほうが好きだし、海を見ながら歩くっていいな。
大方の日程を決めて、宿も予約し、有楽町にある和歌山県の観光案内に
行っていろいろと情報を頂いたら、今年は暖かいので雪もほとんど降らず、
中辺路も歩けますよ。って・・・
もう、いろいろ予約しちゃったし・・・
まあいい!海見るの好きだし。
伊勢路は伊勢神宮から熊野速玉大社までの170km、全部歩くには
10日は必要だろうし、それはちょっと無理なので、その中から
熊野古道らしい石畳が美しく、7.5km 3時間半の距離で初心者にも
程よいという馬越峠を選びました。
伊勢駅9:20発の列車に乗り、相賀に11:49着。
行く前にすべての列車の時刻を調べてスケジュールの紙に書きだしたの
ですが、え〜〜〜!!!2時間半もかかる???同じ三重県で??
もうびっくり。でも本数が少ないので、丁度いいのはそれしかない。
そして、歩き終えたら、尾鷲発17:12の列車で18:08熊野市着。
三重県広いな、この区間も約1時間だし。
ここから歩き始めます。
街道沿いを歩いて行くとこんなレリーフが
ゴンベさんが種蒔きゃカラスがほぜくる ってカールおじさんの歌であったね。
海山道の駅で準備して馬越峠へ。冬だからどうしても荷物が重くなり
全部で9キロくらい。
でも私には強い味方のトレッキングポールがある!
ここから入ります。
いきなりゴツゴツの石畳です。
風情はありますが、昨日一日降り続いた雨で石畳が濡れていて、滑るんですけど・・・
石の上は滑って危なくて全然歩けません。石を避けて歩きます。
とっても歩きにくい〜〜。
夜泣き地蔵。子供の夜泣き封じに信仰されているといいますが、私、子供の頃の
一時期、夜泣きが酷い時があり、マジで父に捨てられそうになったという、
今となっては虐待か?!って事があったそうでなんだか他人事とは思えず、
手を合わせてみました。捨てられずによかった。
風情はある。しかし、勘弁してください、ってくらい歩きにくい。
可憐な椿。
日向はだいぶ乾いていて楽です。
ここまで全然歩いている人はおらず、逆側から歩いてきた年配のグループと
お会いし「この先、すごい滑るから注意してね」と言われ、
え〜〜、また滑るのかい!と危惧したところ、
「皆さんのこれから下りる先のほうがもっとずっと滑りましたよ」
と先に進んで思いました。
いや〜、それにしても、汗かくわ。ずっと上りだもん。
そうよね、それが峠というもの。
1時間半ほどで到着。
しかし、ここで色気を出して、後30分ほど上った所にある眺めがよいという
天狗倉山へゴー。332mから600mですか・・・
カミーノ後、歩くことにはまったり、登山にはまったりする方も多いようですが
まるでそんなことにははまっていない私には、
ひ〜〜〜〜!!!辛いんですけど〜〜〜。
辺りには誰もいません。
この岩をも割る植物のパワー!!凄い!!
一粒の種が岩の隙間に落ちてそれがこんなにも大きい岩をパックリと
割って根っこを張ってるって・・・御神木にしてあげてもいいんじゃないの?
綱張って綱!
根っこに触ってパワーを頂きました。
急なのよ〜。
初心者向けって言っても急なのよ〜。
誰もいないからiPhoneに入れてきたONE OK ROCKのニューアルバムを
流しながら歩きます。
PUSH BACKという曲の「止まることなく走り続けこの先に待つ
どんな苦難どんな試練も・・・」ってまさにこの状況!
いつもは、歌詞が青いわ、なんて思うのに、やたら共感。
向こうに巨石が。
巨石の周りも歩きにくいぞ。
梯子を登ります。
とうちゃこ〜。ふ〜〜、辛かったよ。
眺めよし。
登った甲斐あり。それが登山というものなんですね。
でも私ははまることはないでしょう。
ここで、朝、伊勢駅の売店で買っておいたおにぎりを食べて休憩。
巨石を下りて、その前にある岩の向こうの景色。
晴れててよかった。
海はいいね〜。
下りまーす。
下りてる途中向こうから、白いシャツに紺色のズボン、手ぶらで歩いてきたおじさん。
「手ぶらですか?」と聞いたら「ちょっと、散歩に」そう、まさに家の近所を歩いて
いる格好。おじさんにとってはここ散歩コースなのね・・・
馬越峠はずっと石畳でした。江戸時代にこれらの石が整備されたといいますが
その下には鎌倉、室町時代に敷かれた石も残るとか。
乾いていて滑らなければこんなに大変ではなさそう。
下りはそんなに悩まされなかったし。
帰ってきて、ここが一番イメージする熊野古道らしかったかな、と思います。
さ、尾鷲の駅に急ぎます。ヤサホラエー!
駅に着いたのが16:51
列車の時間は17:12、ちょうどよい時間でした。良かった。
この後、熊野市に移動して一泊。
ゲストハウス「わがらん家」、昭和の時代のおばあちゃんの家のような、と
紹介されてましたが、ほんとに古い・・・しかし、個室でした。
悲しくなるほど古いのですが、若いオーナーさんがそれはびっくりするほど
親切で、この宿にはお風呂がなく、近所の銭湯が休日なので、車でホテルの
温泉日帰り入浴に連れて行ってくれて、その後居酒屋さんにも乗せて行ってくれて
席があるか確認し、団体さんで一杯だったのでもう一件に連れて行ってくれ
ました。
かつおの刺身
魚のあら煮
きびなごの酢の物
海の側は海の幸!最高!
お隣にいたご夫婦とお話して楽しいお酒でした。
この辺りはサンマの干物が名物なんですって。それ、早く言って。
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コメント
三重県は南北に長~~~い県でございます。
そして一駅一駅の間隔が長い。
実はわたくし三重県出身なのですが、大学で東京に出てきて初めて山手線に乗った時駅間の短さにカルチャーショック受けました。
確かに石畳の道は風情がありますが、滑るしゴツゴツが歩き辛いですよね。
写真を拝見して、「あら~、歩きづらそう!」と。
初日から足は痛めなかったですか?
Anaさんは三重県出身なんですね、
ローカル列車はトンネルをくぐりぬけるごとに入江と駅があって、ワクワクしました。
改めて地図を見ると海岸線がものすごく長いですね。
行く前、全体を見ていませんでした。
骨密度年齢比120%を誇る私、足腰結構強いみたいです。