【伊勢から高野山まで】(3)熊野古道・伊勢路 浜街道

毎日が飛ぶように過ぎていき、あっという間に桜が咲いて、

気がついたら熊野古道の旅からもうずいぶん経ってしまいました。

忘れちゃいそうなので、書かなくては。(日記も書いてないから

もう忘れつつある・・・)

では、3日目(まだ3日目か・・・)伊勢路、浜街道約27キロを

2月21日 朝7時には歩き始めないと27キロ歩いて、ゴールの熊野速玉大社に

参拝した後、新宮17:04発の列車に間に合わない!

宿を7時前に出発しコンビニへ。

日本にはバルはないけど、コンビニがある。

タイにも台湾にもアジアにはあるか。

旅先のコンビニって本当に便利。

コンビニがないからスペインにはバルがあるのかもしれないな。

住宅地からすぐに七里御浜。

獅子岩。本当に獅子に見える!

この七里御浜は七里(約28キロ)続くという海岸線に那智黒石と呼ばれる真っ黒い

玉石が転がる浜。砂浜ではありません。

波打ち際は波に洗われる石が立てるザーっという音が心地よく、ここで朝食。

う〜ん、大正解です。気持ちいい!これだけで贅沢な朝食。

空気は冷たいけど、コンビニで買ったコーヒーを水筒に入れてきたので温まります。

ワンちゃんを散歩してる人がいたので触りたくて近寄り「紀州犬ですか?」

と聞くと甲斐犬だそうです。

面白い縞模様。やんちゃな、人好きな3ヶ月の子犬。

朝食後、浜を歩き始めてすぐに「ぶ、部活か〜〜〜?!!」と叫ぶほど

足が取られて辛すぎる・・・

重い荷物を背負ってこれはキツすぎる・・・

遊歩道に逃げます。

遊歩道を散歩する人が沢山いて「どこから来たの?」「東京です」

「荷物すごいけどどこまで行くの?」「速玉大社まで歩きます」

「え〜!」って言う会話を何度か。

釣りを終えて引き上げてきた釣り人も何人もいて、釣れたものを見せてもらったり。

花の窟神社(はなのいわやじんじゃ)日本最古の神社と言われているそう。

なになに、天照大神の母イザナミノミコトが火の神カグツチノミコトを産んだ時に火傷を

おって亡くなり、この地に葬られた。

火の神である子供は生まれたときには燃えていたのか?

それで母親が亡くなってしまうなんて、悲劇だな。

尊の魂を祀るために人々は花の咲く季節に花を飾りのぼりを立て、笛や太鼓をならし

歌い踊って祭りを行うことから花の窟と名がついた。

早朝なので参道は掃き清められている。

2月2日にお綱掛け神事が行われ、藁縄7本を束ね、花をつけた3つの

縄旗が吊るされている。

この神社は社殿がなく大きな岩が御神体でイザナミノミコトが祀られています。

日本古来の自然を崇拝し信仰の対象とする。

今回数多くの寺社仏閣を巡りましたがそれを強く感じる旅でありました。

向かい側には火の神カグツチノミコトが祀られています。

このカグツチノミコトは生まれる時に母を焼き殺したため、父親の

イザナギノミコトの怒りに触れ、父に切り刻まれてしまったという

悲劇の神話。

この神社、私はすごく好きだな。とても神聖な空気が流れている気がして。

マイパワースポットのひとつにします。

私はスピリチュアルには特に興味がないので、自分ではよくわからないけどなんだか

いい気を感じるところを勝手にマイパワースポットにしているのですが、

今調べたら、本当にパワースポットなんですって。

見どころがいっぱいあったみたい。よく知らなかったわ・・・惜しいことした・・・

いつもだけど・・・まあいい。

海沿いの遊歩道に戻ります。

やっぱり海を見ながら歩くっていいな〜。

私は山道よりも海沿いが好きだ〜。

遊歩道から雑木林の道を歩いてみたらちょっとつまらない。

やっぱり海が見えたほうがいい。

晴れてて良かった。

新宮まで14キロ、すでに疲れがMAX・・・

なんたって、いっぱい歩くの8ヶ月ぶりだし・・・

海沿いの道は工事中で国道沿いになっちゃって疲れ倍増だし・・・

御浜町のマンホール。年中みかんのとれる街。和歌山県ではなく三重県。

もう、国道沿いは車がビュンビュン走ってて、最悪・・・

そんな私を救ったのは道の駅パーク七里御浜 熊野灘の刺身定食1500円

日本はバルがなくても道の駅があった!

刺身定食があった!新鮮です!

食べて元気が出てから気が付きました。

あ、トレッキングポール持ってたんだ。そういえば私、カミーノで平らな道でも

トレッキングポール使ってたよ。忘れてた。

そして、使い始めてみたところ、

楽だ〜〜〜!!!なんで使ってなかったんだ・・・

ここだけトロピカル。

尾呂志川の鉄橋にちょうど列車が渡る。阿田和橋からの眺め。

国道はもういい。

住宅地に入ったら楽しくなりました。紀宝町あたり。

無人販売所には柑橘類。

たわわとはこのことなり。

柑橘類の畑が多い。

河津桜が満開でした。

みかん畑の向こうに見える海。

新宮まで6キロだよ!がんばれ私!

高台から見える製紙工場。

あと2キロ!

ちなみに、ここまでの熊野古道を歩いている人は皆無です。

踏切を越えるとすぐに熊野川ぞいの国道に出て、その先の歩道橋から橋へ。

橋は二本架かってます。赤い方の橋を歩きました。

結構長い。

ここから和歌山県。

ずっと三重県を歩いて来たんだね。近畿地方の地理に疎くて。三重県て東海地方??

この時点で16:04。

新宮駅17:04の列車まであと1時間!!キビシー!!

16:14 着いたよ!!熊野速玉大社!!

頑張ったよ約27キロ。

手水舎の龍は鼻先が長い。

人生甦りの熊野詣で

自然信仰を原点に神社神道へと展開していく熊野信仰は、六世紀に仏教が伝わると早くから神仏習合が進み、「熊野権現信仰」が全国に広まっていきます。「権現」とは、神が権り(仮)に姿を仏に変え、衆生を救うために現れるという意味で、過去・現在・未来を救済する霊場として熊野は広く人々に受け入れられていきます。
さらに、強者弱者、地位や善悪、信不信を問わず、別け隔てなく救いを垂れる神仏として崇敬され、人々は難行を覚悟で、熊野をめざし、「蟻の熊野詣で」の諺も生まれました。
熊野古道は、滅罪と救いを求めて難行を続ける人々がつけた命の道です。険しい山路を越えてやっとのことで宝前に辿り着いた人々は、皆涙に咽んだといいます。そして、熊野の神にお仕えする私達の祖先は、たとえ参詣者のわらじが雨で濡れていてもそのまま温かく拝殿に迎え入れました。これを「濡れわら沓の入堂」といい、熊野速玉大社の社訓になっています。
美しい感激の涙で心が洗われ、自分本来の姿を取り戻す旅・・・。熊野は生きる力を、もう一度受け取りに来るところなのです。命がけの旅は、私達が生まれた時に持っていたはずの純真なこころと姿を取り戻す試練の旅でもあったのでしょう。
難行苦行の果てにあるもの・・・それは、迷わず人生の再出発を踏み出すための勇気と覚悟の加護にほかなりません。熊野速玉大社が「甦りの地」といわれる本意は、正にここにあります。

〜熊野速玉大社HPより抜粋

巡礼の後、蘇る、これはまさしくカミーノと同じ。

これが熊野古道とサンティアゴ・デ・コンポステラが提携している理由であるわけだ。

お守り買いました。

甦守って今まで見たことないし。

早速バックパックに付けて歩きます。

本当はここから神倉神社という熊野大神が最初に降臨したという大きな岩を

祀った神社に行きたかったんですが、時間がありませんでした。

残念〜〜!!いつか訪れたいです。

牛王符(ごおうふ)カラス文字で描かれていて、カッコいい。

熊野三山でそれぞれ売っているというので3つ揃えることにします。

さあ、新宮駅まで急げ〜!!!

無事、17:04発の列車に乗れました。

ここから紀伊勝浦駅まで約25分。

ローカル列車は学生でいっぱい。

今日は紀伊勝浦駅前のゲストハウス「お宿はな」に宿泊。

お部屋は古いアパートの一部屋ってかんじですが、個室だし、文句ありません。

一泊2777円〜だし、おまけにここには貸し切り温泉があります。

昨日も今日も歩いた後は温泉で疲れが取れる!

温泉サイコー!!

夕食は紀伊勝浦の名物といったらマグロ!

桂城はマグロ料理の名店、来る前に見た高橋一生が伊勢路を歩く番組

(なんて私にピッタリな企画)でもここに来てました。

マグロ定食を頼んだらこの量。

そして左上のまぐろの煮物がサービスで頂けました。

1500円でこんなに沢山食べられるって超お得。

しかし・・・私、少食なんです・・・

こんなに沢山食べられない・・・おいしいのに辛かった・・・

定食じゃないの選ぶべきだったな。

それにしても、日本での巡礼、お金はカミーノよりもかかるけど、

温泉あり、美味しいものあり、いいじゃありませんか!!

〜観光三重より

この地図の絵地図の方がとても細かくて参考になりました。

↑の地図をクリックするとPDFに繋がります。

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コメント

  1. Ana より:

    海を見ながらの巡礼...伊勢路、いいですね。

    日本にはバルはないけれど、コンビニがある。
    日本にはバルはないけれど、道の駅がある。
    日本での巡礼、お金はカミーノよりかかるけれど、温泉あり、美味しいものあり。

    名言頂きました(笑)

    • a92 より:

      Anaさん
      浜街道ってそんなに人気ないようですけど、私は水を見るとテンション上がるんです。
      川でも海でも湖でも。
      だから楽しかったです。
      で、浜街道歩いたら、北の道に行きたくなりました。
      海沿いですもんね。渡し船とかあるって言うし。
      船も好きなんです。船っていうよりも舟。ボートとか。
      すぐには行けないと思うので、いつか。また何年か越しで。